旅と芸術は人生を豊かにする

旅行と音楽、美術への想いを綴るページ。

サグラダ・ファミリア スペインの旅

ここに行ってみたい、ここに立ってみたいという気持ちは旅の原動力になります。

サグラダ・ファミリアへの興味はスペイン、とりわけバルセロナへの行くことの理由になりました。未だ完成しない大聖堂、ガウディ最大の作品、サグラダ・ファミリアは多くのテレビ番組、雑誌等で特集されていました。建築やガウディという建築家にとりわけ興味があるわけではなくも、番組でのガウディの人柄、作品の紹介、完成に向かう日本人の建築家の仕事に感化されスペインに行ったことのない私としてはぜひ行ってみたいと考えるようになりました。日程や航空券を調べる中で2018年のイギリス、フランス旅行のあとにスペインへの旅を追加することになりました。

パリ、シャルル・ド・ゴールからのフライトでバルセロナの中心に夜入りました。その週は最強寒波に襲われた極寒のパリからバルセロナではコートのいらないほどの生温かさに驚いたことを覚えています。

次の朝、早速入場予約をネットでとってあった時間を目指し歩き始めました。初めての地はかなりの距離でも歩くことが多いです。

見えてきた方向が正面と思いながら何枚の写真を撮っていました。あとからわかるのはこちらは見学コースでは出口側にあたる受難のファザードでした。

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見えてきたのは受難のファザード側

思ったほど人がいないと思いながら反対側に回ってみると、生誕のファザードの入口には多くの人が集まっていました。天気も良くなり始め日が当たったファザードの大きさ偉容にただただ見上げるだけでした。どの教会よりも大きく空に向かって突き伸びている感じを受けました。

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入口側 生誕のファザード

まずはエレベーターで塔に上ります。間近に見る彫刻、建築中の作業、高いところから見る初めてのバルセロナは青い空と共に明るい南の空気を感じ印象深いものとなりました。飛行機から見る街、塔に上ってみる屋根、その形や色は様々で国や地域による違いを感じよく覚えています。

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塔からの眺め

教会の内部はこれまで訪ねたことのある教会とは全く違うものでした。

私はクリスチャンではありませんが、宗教音楽を多く演奏してきた音楽家であることから、ヨーロッパの旅で訪ねる場所にその土地土地の教会がありました。プロテスタントのドイツの教会は元より、カトリックのイタリア、フランスの教会とも全く違う、光の教会でした。なんとも温かく、やわらかい差し込む光は包み込まれるような安心感を感じました。ガウディの伝記を思い出しながらそれらのステンドグラスの色を見ました。その人となり温厚さ、そして最後にこの教会を完成させる目的、いろいろなことを想いました。いまでこそ多くの映像で見ることができますが、それまでのイメージと違う、全く想像しなかった教会との出会いでした。

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内部の様子
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こころ満たされ受難のファザードから出た後、教会が見えるカフェでお茶をし、夜はフラメンコを観、バルでワインを飲みバルセロナを満喫しました。

一つの大きな目的地への訪問が満足とともに終わるとその旅全体が豊かに感じられ、印象深い旅になりました。