旅と芸術は人生を豊かにする

旅行と音楽、美術への想いを綴るページ。

自粛期間の過ごし方。CDやDVDを買わなくなった。

自宅で過ごす時間が長くなって、何をして過ごすか?は4月の悩みでした。

買ったまま読んでいない本を読む。聴いていないCDを聴く。観ていないDVDもしくは録画したテレビを観る。

読んでいなかった本を読みました。また以前に読んだ本も再度手に取り読みました。 もともと長時間一冊に集中して読むことはないですし、家族と一日中家で過ごしている中、一人で本に向かう時間を取るのはなかなか難しいことでした。読書は移動の電車などの中や空き時間の休憩時が多かったので、家でじっくりと読むことに集中するのは慣れないことでした。図書館は閉館していました。その時折の興味に合わせて予約したり、選んだりしに行く図書館がしまっているのは不便でした。本屋は何度か行きました。しかし、仕事がなく不安な時に本を買う気持ちがわきにくかったです。逆に部屋の掃除や片づけをする中で本棚から何冊もブックオフに持って行き売りました。本棚は整理され本が減ってしまい本を読むという作業にはマイナスだったかもしれません。

聴いていないCDを聴いたか?こちらもそれほどの時間を費やすことはありませんでした。音楽家でも様々なジャンルや演奏を鑑賞するタイプとほとんど人の演奏を聴かないタイプがいると思います。前者はもともとクラシックが好きで、もしくは自身が演奏家になるきっかけでもあったりして、自分の演奏、仕事と関係ないジャンルを聴いたりもします。古い演奏家の独特な解釈や珍しい作曲家、作品に詳しく本業の方よりも詳しい方もいます。そういう方はCDなど時にはレコードなども鑑賞として楽しんでいると思います。後者は資料として何種類か買い、自分が演奏のために事前に聴き比べをして好みを選んでいくために聴きます。また特定の好きな演奏家のものだけコレクションするように集め、この人だったらどのように演奏するか、という聴き方もします。

私としては2:8くらいで鑑賞するという接し方も以前からありました。自粛期間、これを機に長いオペラを止めながら見たり、聴いたことのない交響曲の番号を聴くこともありました。しかし演奏の予定もたたないままCDを聴く気持ちにはなかなか慣れませんでした。そしてもう一つの理由にyoutubeでの情報量の多さによるところがあると思います。次々といくつもの映像が表示され、旅や食べ物の映像、お金の稼ぎ方や時事ネタ、作曲家を入れれば何種類もの映像が出てきます。珍しい作品も含め出てこない曲はありません。それも無料です。おかげで資料としてCDを買わなくなりました。

演奏会を聴きに行き生で演奏を聴くのは絶対的に必要な心の栄養と信じています.

それ以外、CD、DVD、youtubeは差がなく、音質とかにもこだわりはなく接してします。CDよりもyoutubeとなってきたのは演奏だけでなく映像によるところも大きいです。弾いている姿、歌ったいる姿を見るのは音楽を聴くだけよりも面白くためになることもあります。映像の力はより大きいです。

クラシックのDVDはもともと高価なものが多く演奏者も作品も限られています。資料としては高価ですし、そもそもそれほど多く売れるものではないからか新しいもの、珍しいものが次々と発売されるわけではありません。

他のジャンル、アイドルやお笑いなどのDVDはどのくらい売れるのでしょう?

自粛期間中様々な演奏家がネットでのライブ配信をし、話題が集まりました。無料で日々配信する人、演奏会が中止になったことで代わりに有料の配信を試みるなどがありました。今後有料でのネット演奏会など広がっていくのでしょうか?無料のものとどのくらい差を付け有料にできるのか?広く配信することによって演奏についてのコメントなど感想や評判など良い面、悪い面などコントロールできるのか?無料で見た後、DVDとして発売して売れるのか?など考えるところはあります。

ネットでの鑑賞が広がれば時間も選べるようになります。ライブ配信を深夜にやったり、収録したものならいつでも見れます。客席数も地域も関係なくなります。観客の参加なども工夫しながらできるかもしれません。こんなところに技術や工夫で差別化が出てくるかもしれません。

クラシックの音楽はチケットを買って、会場に行き、生の演奏ならではよかったり、まあまあだったりというリスクを負いながら長時間じっと鑑賞するものですから、今後、そんな形態がこれを機に変化していくのかもしれませんし、変化しないと残っていかないのでは、とまで考えてしまいます。

CDもDVDもすっかり買わなくなってしまいました。今度は演奏会に行かなくなりました。となってしまうのは怖いことです。鑑賞することがなくならないでほしいですし、愛好家やアマチュアが演奏し、クラシック音楽を楽しみ向上しようとし続けてほしいと思っています。